ヨーロッパ向けの新しい電動セダン Mazda6e(マツダ6e) が、オーストラリアでも紹介動画が公開され、マツダの次世代フラッグシップらしい動きが一気に加速しています。(マツダ ニュースルーム)
この記事では、
- 欧州での正式デビューと発売時期
- オーストラリアでのプロモーション状況
- 「少し前のマツダ」っぽいけど、とにかくかっこいいエクステリア
- CX-80を超えた?と思うくらいラグジュアリーなインテリア
このあたりを、クルマ好き目線でまとめてみます。

欧州で正式デビューしたMazda6e
Mazda6eは、中国で発表されたレンジエクステンダーのEZ-6の欧州版として、2025年1月の ブリュッセル・モーターショー2025 で初公開されました。
マツダのリリースによると、
- 2025年夏に左ハンドルの欧州市場で発売開始
- その後、2026年前半にイギリス(右ハンドル市場)にも導入
というロードマップになっています。
中国で先に発売されたEZ-6をベースにしつつ、欧州の道路事情やユーザーの好みに合わせてセッティングした「欧州版」が、このMazda6eという位置づけです。イギリスでは夏のフェスで一般公開されています。
オーストラリアでも紹介動画が公開
マツダ・オーストラリアは、ドイツの6eを輸送して、テストコースで走る動画を公開しました。
マツダ・オーストラリアの公式サイトでは、すでに 「All-electric Mazda 6e – coming 2026」 として専用ページが公開されており、ティザー的な紹介動画も用意されています。
現地向けの情報では、
- オーストラリア導入は 2026年
- 500km超の航続距離(仕様は国ごとに多少変わる可能性あり)
- RWD(後輪駆動)でマツダらしい「走り」をアピール
といったポイントが強調されています。
また、現地メディアやYouTubeチャンネルでも「テスラ・モデル3やBYDシールのライバル」として、6eを紹介する動画がすでに上がっており、オーストラリア市場でもかなり本気で勝負するつもりなのが伝わってきます。

イギリス仕様では二つのバッテリーがあり、68.8kWhと80kWh。68.8kWh版は最大483kmの航続距離で、200kW DC充電で10-80%充電が22分で完了。258psで0-100km/h加速は7.6秒です。
80kWh版は最大555kmの航続距離で、244psで0-100km/h。加速は7.8秒。どちらも320Nmの最大トルクで、後輪駆動レイアウト。
デザインは“少し前のマツダ”っぽいのに、とにかくかっこいい
エクステリアの印象としては、良い意味で 「ちょっと前のマツダ」 を思い出させるデザインだと感じます。
最近のCX-60やCX-80のような“がっつりSUV顔”ではなく、
- 低く長いボンネット
- スッと流れるサイドライン
- ファストバック風のリアまわり
といった、かつてのMazda6やアテンザを思わせるプロポーションを、EV時代向けにアップデートしたような雰囲気です。
フロントマスクも、巨大グリルで威圧するタイプではなく、
ヘッドライト周りの処理や面の張り方で“静かな迫力”を出していて、
「やっぱりマツダのセダンはこうであってほしい」と思わせるかっこよさがあります。
ちなみに、BEVなので330リットルのトランクと70リットルのフロントトランクを備えています。
CX-80を超えた?と思うレベルのラグジュアリーな室内
インテリアは、正直かなり驚きました。
公開されている写真や欧州メディアの試乗記事を見る限り、
「CX-80より上じゃない?」 と感じるくらい、ラグジュアリー寄りの仕立てになっています。

特徴的なのは:
- 大型のセンターディスプレイとフルデジタルメーターを、
一枚の“ガラスの帯”のように見せるレイアウト(14.6インチタッチスクリーンと10.2インチインストルメントセット) - やわらかいトーンのレザー(キャメル系など)を広く使ったカラーコーディネート
- ドアトリムやダッシュボードに入る水平基調のラインで、
クーペのようなタイトさとサルーンの上質感を両立

など、「プレミアムEVサルーン」と言っていいレベルの世界観です。
CX-80もかなり豪華ですが、6eはSUVではなくセダン(リフトバック)であるぶん、
視線の高さも低く、包まれ感が強いので、“運転席に座ったときの特別感”は6eのほうが上 と感じる人も多そうです。
コンセプトとしては日本の「間」で、つまり禅の思想です。空間がどれだけ意味のあるものになるか。それを追求しているはずです。

日本に来たら、本気で欲しくなる一台
現時点で、日本市場向けの正式発表はまだありません。
とはいえ、
- 欧州:2025年夏発売
- イギリス:2026年前半
- オーストラリア:2026年導入&公式動画公開済み
という状況を見ると、「グローバルでの主力EVサルーン」として、Mazda6eを本気で育てていくつもりなのは間違いなさそうです。
デザインは少し前のマツダの良さを思い出させつつ、今っぽいEVセダンとしてきれいに整理され、
室内はCX-80以上にラグジュアリーな印象。
「日本導入の可能性はどれくらいあるのか」
「もし入ってきたら、既存のCX-60/CX-80ユーザーが乗り換えたくなるのでは?」
そんなことを考えてしまう、かなり魅力的な一台だと思います。

