先日、ハスクバーナを訪れると大きなスヴァルトピレン801が。
ひっそりと日本発売が始まったのでしょうか? 実は8月ごろに導入されていたようです。
ヨーロッパで発表されたのは2024年3月。
故障の問題で人気のなかった701の後継です。
701も当時はひっそりと店内に置かれてて、店員も勧めないという謎のバイクでした。
でも、やはり401のカジュアルさが好きといっても、大型免許を持っている人には600とか800あたりのスヴァルト欲しいですよね。
きっと今回は701のネガを払拭しているに違いありません!
まずエンジンは新型です。799ccの水冷4ストローク並列2気筒DOHC 4バルブの新型エンジン。
これが凄い。
まず他がやらないことをやってくれるのが楽しいのですが、なんとこちらは75°位相クランク。
シリンダー自体は並んでいますが、クランクの位置を相対的に75度もずらしています。
これによって、燃焼間隔が75度分、差が出るのです。
結果、KTMのフラッグシップアドベンチャーモデルやノーデン901と同じ挟角75°のV型2気筒エンジンみたいになってます。
その目的はまず単気筒のようなトラクションを得ることですが、高回転でスムーズになるL型90度の特徴にも近くなるので、低回転域が弱いと思いきや、そんなこともない。
また、バランサーが非常に良い仕事をしていて、そもそも振動の少ない75度に、さらにスムーズさを加えています。
仕組みとしては、今一番近いのはハーレーの60度Vツイン30度位相のエンジンかもしれません。
アドベンチャーにもレースにもロードにも幅広く楽しめるのが、この60度〜90度のエンジンなんです。
フレームは新型のクロームモリブデン鋼。電子制御も盛りだくさん。
実はお仲間のKTMが電子制御を積極的に勧めてきたブランドなので、401も801もそこらへんはたっぷり。モード切り替えも3モードしっかりあります。
そして、ボッシュ製の6軸IMU(慣性計測ユニット)搭載で、電子スロットルなのでバイクの姿勢を高解像度で解析して、自動でスロットルバルブ調整します。
ここらへんの介入のオンオフも自在で、さすがKTMグループです。
フロントフォークは減衰力を5段階で調整できるとのことで、これも気温等に合わせてピピッとカラーモニタをいじるのが楽しそう。
重量は181kgと、サイズの割に軽め。最高出力は105PS(77kW)/9250rpm、最大トルクは87N・m(8.9kgf・m)/8000rpm。
燃費はWMTCモードで約22.2km/リッターということで、800ccクラスではいいほうです。
タンクは13.7リッターなのでハイオクながら航続距離はギリギリ300越えの304.14km。
まあまあ安心のレベルです。
価格は138万9000円から。
機能的には1000ccクラスなのに排気量は小さく、でもパワーは十分で、重さや燃費は600ccあたりのミドルクラスというイメージ。
当然ながら、GSX-8Sあたりが日本のライバルになってきそうですが、向こうのエンジンも270度クランクながら、フィーリングの気持ちよさは抜群。そして値段もかなり安めです。
それにしても、日本で買えるようになってからのメディア展開がないですね。
それが気になります。
こちらヴィットピレン801。デザインが全然違います。