サインツが「みなさんこんにちわ。モナコのレースの後です。仲間のルクレールが一緒に走れなくて本当に悔しい。フェラーリとしての初ポールが嬉しかった。彼を勇気づけたいし、ポディウムの歓びもシェアしたい」
と語ったあとに、フェラーリの母国であるイタリアの言葉で語るルクレール。
実は、彼の母国であるモナコGPでの活躍を誓っていた彼だが、予選で見事に1位を獲得。
しかし、予選が終わる直前にまさかのクラッシュ。
故障内容によってはポールポジション剥奪だったが、「主要部分の交換の必要なし」と判断し、ポールからのスタートを約束されたものの、やはり故障があったようで、スタート直前にトラブル。
スタートさえ出来なかった。
まさにローラーコースターのような展開で落ち込んでいるはずのルクレールだが、チームメイトが2位でゴールすると、スタッフとともに彼のインタビューや表彰台を笑顔で見守った。
要するに彼はいい奴なのである。
これがハミルトンやアロンソだったら…と想像すると、さっさと家に帰っている(実際にそういう人がいた)。
ホンダがレッドブルと組んだ初年は、フェラーリは強力なライバルだった。
ルクレールはその年からフェラーリに加わり、フェルスタッペンの超ライバルとなった。
残念ながら、フェルスタッペンは当初から少々性格が荒いところがあり、感情を表にすぐ出してしまうことが多かった。が、ルクレールは当時からそんなことなかった。
昨シーズンはフェラーリが凋落してしまい、メルセデスとレッドブルの2強になった。
だからこそ、モナコのポールは素晴らしいイベントとなるはずだった。
また、レッドブルは調子が良いので、フェルスタッペンもだんだん大人になってきている。
特に今回はライバル不在で、タイヤを労り、余裕の勝利となった。
一方、7位スタートだったハミルトンは文句ばかりを無線で言っていた。
「どうしてタイヤを労って走ってたのに、一番先にピットインさせたんだ? 結局順位は変わってないじゃないか。目の前の状況が信じられない」
と何度もクルーに文句を言っていた。
そして、同僚ボッタスはリタイア。
表彰台にメルセデスがいないという珍しい光景に、心が和んだ。
2位のサインツも、3位のノリスも笑顔。
悔しいはずなのに、それを見守って文句も言わないルクレール。
彼はいいやつ。
最後に、自分の故郷をチームメイトに案内するルクレールの動画。
そもそもこの動画、「モナコをフェラーリのオープンカーで走る」ってだけで憧れる。