ランドクルーザー“FJ”、ついに正式発表されました。誰もが「欲しい」と思わせる系です。
手が届く「本格ランクル」登場──ランドクルーザー“FJ”とは
トヨタは「Japan Mobility Show 2025」で新型ランドクルーザー“FJ”を世界初公開。日本での発売は2026年年央ごろを予定していると発表されています。争奪戦になることを思うと、他のランクルと同じで多少うんざり感はありますが（ジムニーも争奪戦のせいで購入意欲が削がれる）、むちゃくちゃかっこいい車であることは確かです。
ランドクルーザーといえば、
- “300”シリーズ（フラッグシップ）
- “70”シリーズ（ヘビーデューティ）
- “250”シリーズ（原点回帰の中核モデル）
という3本柱で展開してきましたが、ここに4本目として加わるのが“FJ”です。コンセプトは名前の通り「Freedom & Joy」。
「もっと多くのお客様にランクルを楽しんでほしい」という思いから生まれた、シリーズ最小の“エントリーモデル”という位置づけです。
かつての「FJクルーザー」が“デザインで魅せるクロカン”だったのに対し、新しいランドクルーザー“FJ”は、シリーズの中に正式に組み込まれた「末っ子ランクル」という立ち位置になります。
デザイン──「サイコロ」モチーフのスクエアボディ
エクステリアのキーワードは「サイコロ」で、単なる四角デザインだけでなく、角も削られています。
トヨタは「無駄のない強い塊感と楽しさ」を表現したとしています。実車を見たメディアからは「コンパクトなのに存在感がある」「塊感がすごい」といったコメントが多く、写真よりも実物のほうが大きく見えるという声も出ています。
インテリアは、水平基調のインパネと視線移動を抑えたスイッチレイアウトが特徴。操作系は“250”シリーズ譲りの「道具感ある実用的コクピット」という印象で、豪華さよりも使い勝手に振ったつくりです。250に注目していなかった私としては、コックピットが想像以上にかっこいいのが驚きでした。
価格とポジション──「300万円台後半〜400万円前半」予想
現時点で日本での正式価格は発表されていませんが、各メディアの予想では「300万円台後半〜400万円前半」というレンジが多くなっています。
- ベースグレード：370万円台〜
- 上級グレード：420万円前後まで
といった見立てが主流で、「ランクルシリーズ最安」「RAV4やハイラックスに近い価格帯」という位置づけです。
ランクル250が520万円〜のレンジであることを考えると、FJは明らかに“門戸を広げるためのモデル”。
同時に、普通のFFベースSUVと比べるとラダーフレーム＆本格4WDを備えた分だけ価格は高めで、「安いSUVというより“安く手に入るランクル”」というほうが正確かもしれません。
発売時期は日本で2026年中頃とされており、すでに「争奪戦になるのでは」「抽選販売になるのでは」といった予想が飛び交っています。
ハイブリッドベースで考えてきた人には、2700ccという税金もはねあがる排気量と燃費7km~8km予想は衝撃というか、ランクルでの当たり前を受け入れられそうにありません。
「本気で欲しい」一方で“不満ポイント”も
賞賛されているポイント
ジャパンモビリティショーで実車が公開されて以来、SNSやニュースコメント欄を見てみましょう！
- 「サイコロみたいなボディが可愛くてカッコいい」
- 「男心をくすぐる小さいランクル」
- 「日本でも扱いやすそうなサイズ」
- 「丸目ヘッドライト仕様がドンピシャ」
- 「400万円以下なら本気で欲しい」
といったコメントが並び、「大ヒットの予感」「ちょうどいい“小さな四駆SUV”」という見出しの記事も増えています。
ラダーフレーム＋パートタイム4WDという“本格クロカン構成”がこのサイズと価格帯で残ったことを評価する声も多く、「ジムニーより大きく、ランクル70よりは気軽に乗れる“ちょうどいいクロカン”」という期待も感じられます。
指摘されている懸念点
一方で、懸念や不満として挙げられているポイントもはっきりしてきました。
- パワートレーンが2.7Lガソリン一択
- 現時点で公表されている日本仕様は、2.7Lガソリンエンジンのみ。ディーゼルやハイブリッドの設定がないことに対して、「なぜ今あえてガソリンだけ？」「せめてディーゼルも欲しい」という声が目立ちます。
- 燃費・加速性能への不安
- ランクル250と同系のエンジンでボディもそれなりに大きいことから、「燃費や加速はそれなり」と予想する論調が多く、carview!のコラムでも「加速や燃費はイマイチでも…」という見出しでファンが自虐交じりに語る記事が掲載されています。
- ボディサイズが“ミニ”と言うほどミニではない
- 「ミニランクル」と呼ばれていた期待値からすると、実車は想像以上に大きく見える、という指摘もあります。特に全幅1855mmは日本の立体駐車場事情を考えるとギリギリで、日常ユースを重視する層にはややハードルになる可能性があります。
- 納期と受注停止への不安
- ランクル250や70が発売直後に受注停止となった前例から、「どうせすぐ受注停止でしょ」「抽選販売になりそう」というコメントも多く、人気の高さゆえに“簡単には買えないクルマ”になるのではという不安が広がっています。
ランドクルーザー“FJ”はどんなユーザー向けか
ランドクルーザー“FJ”は、ざっくり言えば次のような人に刺さるクルマになりそうです。
- コンパクトなボディで本格ラダーフレームの四駆に乗りたい人
- ジムニーでは積載や室内空間が物足りない人
- ランクル70や300ではサイズ・価格・維持費が重いと感じている人
- キャンプ、雪山、林道ツーリングなど「アウトドア遊び中心」のライフスタイルの人
逆に、
- 高速長距離での燃費を最優先にしたい
- 街乗り中心でたまに雪道に行く程度
- 駐車場事情が厳しい（全幅1855mmがきつい）
- 後部座席で酔う車は嫌
といったユーザーには、RAV4やハリアー、ハイブリッドのSUVのほうが現実的かもしれません。
まとめ：ランドクルーザー“FJ”は「最後のガソリン・クロカン」候補か
電動化の波が一気に押し寄せる中で、あえて2.7Lガソリン一択・本格ラダーフレームという潔いパッケージで登場したランドクルーザー“FJ”。
SNSでは「もしかしてトヨタ最後のガソリン四駆になるかも」「今買って長く乗りたい」という声も上がっており、クルマ好きの心をかなり強く揺さぶっている印象です。
- 全長：4,575mm
- 全幅：1,855mm
- 全高：1,960mm
- ホイールベース：2,580mm
- 乗車定員：5名（2列シート）
- エンジン：2TR-FE型 2.7L 直4ガソリン
- 最高出力：120kW（163PS）
- 最大トルク：246N･m
- 駆動方式：パートタイム4WD
- トランスミッション：6速AT（6 Super ECT）
ホイールベースはランクル250より270mm短く、最小回転半径は5.5m。街中での取り回しの良さと、悪路での機動性の両立を狙ったサイズ感です。
ネガティブポイントも現在の車としてはあるけれども、そもそもここらへんの車を買うに至る人は趣味性と「欲しさ」でそういったものを吹っ飛ばすので関係ないよね！！！