四角い、新しい風──スクエアX125
中国のホンダから、ちょっとユニークなスクーターが生まれました。
その名は Square X125(スクエア・エックス125)。
新大洲株権投資有限公司とホンダの合弁会社、新大洲本田が手がけたこのモデルは、まさに“スクエア”の名の通り。フロントも、サイドも、全体を走る直線のライン。その形は、一目で「今までと違う」と感じさせます。

装備も盛りだくさんです。キーを使わずに始動できるスマートキー、USB電源ポート、アイドリングストップ。
さらにはシートが可動式で、折りたためば背もたれになるという遊び心も。
そして安全面では、125ccクラスでは珍しい前後両輪のABSを標準装備です。

エンジンはホンダ系の eSP シリーズ、空冷125cc。最大出力は約9.5馬力、燃費はおおよそリッター40km以上とも言われます。
中国価格で 12,680元、日本円で 27万円ほど。
3色のカラー、アボカドグリーン・エレガントイエロー・シャイニーホワイトが用意されています。
中国での反応と、日本へのまなざし
発表直後から、中国のメディアやSNSでは「安全装備が豪華だ」「見た目が斬新」と話題に。
「信号待ちで小テーブルを広げてお茶が飲める」なんて表現も飛び出しました。

一方で、冷却方式が空冷であること、シート下収納が小さいこと、そして価格が少し高めなことには慎重な声もあります。
「格好いいけど、実用性はどうだろう?」──そんな議論も巻き起こっているようです。
とはいえ、Square X125 は「型にはまらない125スクーター」として、確かに注目を集めています。
中国国内では、通勤だけでなく、週末のちょっとした冒険にも似合う一台として期待されているのです。

では、日本に入ってくるとしたらどうでしょう。
国内の規制やコストを考えると、正規導入はまだ難しそう。
もし輸入代理店が限定台数を導入すれば、都市部を中心にファッションスクーターとして人気が出るかもしれません。

個性派スクーター再定義──新大洲本田「Square X125」 少し深掘り
このモデルは「四角・直線」を基調としたデザイン哲学を掲げ、フロントマスクからサイドパネルに至るまで角張った意匠を多用。セミブロックタイヤ装備と相まって、いわゆる“アドベンチャー風味”を持ったスクーターとして差別化を図っています。



また、日常用途や拡張用途を見据えた機構も充実。
- 可動式タンデムシートは、起こすとライダー背後のバックレストにもなる仕様を採用
- 車体中央部には大きめの荷台スペースが確保され、荷物の積載や拡張用途に配慮した設計
- スマートキー、アイドリングストップ(I-Stop)、USB電源ポートなどの利便機能も標準化。
カラーバリエーションはアボカドグリーン、エレガントイエロー、シャイニーホワイトの3色展開。発表当初の価格は 12,680元(約26万8,000円前後) と報じられています。
スペックと評価の注目ポイント
Square X125には、同社・本田系で実績ある eSP 系列の空冷125cc エンジン(単気筒4ストローク)を搭載。公称スペックは以下の通り:
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 最大出力 | 7.0 kW(約9.5PS)/7,750 rpm |
| 最大トルク | 10 N·m/5,750 rpm |
| 燃費 | 実測で百キロあたり約2.2〜2.5リットルとの報告 |
| 最高速度目安 | 約 88 km/h との表記もあり |
さらに、同クラスで希少な 双通道 ABS(前後制動の ABS 制御) を搭載しており、安全性強化にも注力。また、静音起動用 ACG スタータや、サイドスタンドでのエンジン停止機能も採用。
短所・懸念点としては、
- オイル冷却式/水冷式と比べると連続高負荷状況での冷却効率はやや劣る可能性がある点
- 座席下収納(シート下トランク)はあまり大きくないという声も報じられている点
- 価格が同排気量の国産スクーターと比べると割高に感じられる可能性
四角いフォルムの中に、自由な遊び心と、ホンダの技術を閉じ込めた一台ですが、次に街角で見かけるのは、日本なのか、それとも旅先の中国なのか──。
