2021年2月18日、All-New VEZEL ワールドプレミアイベントでご覧いただいた 俳優・井浦新さん、女優・玉城ティナさんと、HondaメンバーによるWAIGAYA映像のロングバージョンです。 世界の大きな変化による価値観の変化、モノを選ぶ時の考え方、長く使えるモノへの愛着やそれにまつわるストーリーなど、さまざまなテーマで話しました。ぜひご覧ください。(オフィシャルより)
デザイン面で何かと噂の新ヴェゼルですが、さきごろ公開されたワールドプレミアにあった座談会のロングバージョンがたった今公開されました。
開発責任者の岡部宏二郎氏、クリエイティブディレクターの嶌森大介氏も登場しています。
岡部さんいわく、「夕方に海に行って、車をとめて、テールゲートを開けて、後部座席を倒してぼーっとできる車があるといいよね」というのを考えていたといいます。
そのため、後部座席を倒したとき、またはゲートの底部分など、座りやすい高さになっているようです。
「毎日のライフシーンのなかで、ちょっとだけ幸せになったらいい」
とも語っていました。
こういった言葉やコンセプト、最近、各メーカーで目立ってきたと思いませんか?
ある時代は、速さ、楽しさ。ある時代は、快適性、スペースという感じで、ライフスタイルを重視するものは比較的少なめでしたが、最近はライフハック的な考え方が浸透したのか、車でどう過ごすのかということをメーカーの、開発担当者が思い浮かべるようになったということです。
実際、ヨーロッパではそのようにして余暇と車を結びつける考え方が多く、アメリカでは休日に大自然で過ごすことを結びつけたりしていて成功しています。
日本ではちょうどマツダのMX-30がそのような「過ごし方」と車の関係を追究していました。
まるでCMがやるようなことを、開発段階でやるのです。
この流れは車だけでなく、住宅にも同じようにあって、決して高級ではない一戸建て住宅もコンセプト型が増えてきました。BESSのようなコンセプトを持った住宅が増えているのです。
車のメーカーにとって、これが何を意味するのか、まだ誰にもわかりません。
たとえば、ハイブリッドと燃費、EVといった車の性能とシステムを重視する購買層も当然多くいます。
バイクなどは「走り」「気持ち良さ」「排気量」が車よりも強く求められています。
「どこに行くのか、着いた場所で何をするのか」ということを考え出したのは、多くの日本人が仕事だけではない、余暇の過ごし方に夢中になっているからかもしれません。
正直、先代ヴェゼルには、それがなかったように思えます。
少しエッジの多い外観に、HVの設定、SUVとして室内スペースが大きめであることなどが売りでした。
CMを見ても、子どもの送り迎えに、少しいい戸建てに停める、都会をかっこいい音楽に乗せて走る、安全性能といったテーマで制作されていて、SUV2年連続販売台数1位というのも堂々たるものでした。
それに比べて今回はまったく違う車になったような印象を与え、高級感が増したように見えますが、実際は「この車の中にずっといたい」と思わせるための仕掛けがいろいろとされているように感じます。
「外の光を感じる、風を感じる、要するに外を感じる」というテーマでも設計されています。
それが「どう過ごすか」の答えとなるはずです。
マツダとフェイスマスクが似ていると批判されていますが、マツダはまさにそこに向かっているので似てくるのは必然です。ヨーロッパの車にも似てくるはずです。
海辺にこのグリルを備えたヴェゼルが置かれたときに、似合うのならそれが正解。
そして、似合うと思います。
スイスのホテルの前に似合うと完璧ですが、悪くないと思います。
先代ヴェゼルだと、ちょっと想像が難しいです。
実は、マツダはCX-8のマイーナーチェンジでグリルを替え、色も新色を出しましたが、この車はより、余暇地に似合うようです。
ヴェゼルも少しずつもっともっと良くなっていく気がします。
でも、一つだけ、どうしても受け入れられないものがあります。
デザインが洗練されたがゆえに目立ってしまう、ホンダのロゴ。
フラットなグラフィックにするとか、いろいろあったと思うんですが…納得いきません。