パンナメリカーナ・グリルで登場したAMG GLC 63 4MATIC。
4リッターV8ツインターボとか、排気音を変えられるとか、そういうモンスター話はどうでもいい。
それよりも、SUVでパナメリカーナ(パンアメリカーナ)・グリルという、そのスタイルに注目したい。
GTに採用され、スポーツモデル限定グリルかと思いきや、次世代デザイン言語である可能性が出てきたパンナメリカーナ・グリル。
今後AMG S63クーペにも採用されることから、今のところAMG限定のようだ。
GLC63が欧州で発売されたのは、先週13日。
CクラスSUVで、クーペモデルもある。
1000万以上するモンスターパワーSUVなので、メルセデスAMGとしてはフラッグシップとして出しているが、今後手に届く範囲にまで、このパナメリカーナをSUVに降臨させてくれれば、メルセデスのデザインはやはり現時点で最強という声が高くなるだろう。
方向性として、「強さ」「迫力」「不良」といったイメージを高級車として打ち出し、年配から若者までを射程に入れることに成功。
ライバルのBMWよりはだいぶ迫力系に舵を切っている。
その答えがパナメリカーナ・グリルによるNEWメルセデスで、このSUVにも見事にはまっている。
メルセデスやBMW、アウディといったデザイン戦略を採用するメーカーにとっては、グリルこそがデザインの肝となり、メルセデスは攻撃的な変更、BMWは中立、アウディは未来的、若者的に指向していて、レクサスもグリルを肝にアグレッシブなデザインを採用している。
日本ではマツダがこの方法に変更し、CX-5でメッシュグリルを採用し、ファンにとっての「新鮮さ」を獲得している。
世の中にデザイン家電、建築、本は数多くあれど、常にデザインを変更し続けなければならないという宿命を持つ車において、このパンナメリカーナ採用はまさに世界一レベル。
今後、いくつかのメーカーが影響をうけて、ふちなしグリル、縦線、ラウンドという要素は真似されるはずだ。